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シンガポールで日本人が働ける仕事:職種別の仕事内容・給与の目安・就労パスと資格のポイント

最終確認:2026年9月29日

シンガポールには日系企業や日本人の顧客が多く、日本語や日本での経験を活かせる仕事がいろいろな分野にあります。ただし、職種によって給与の水準や必要な資格、使える就労パスが大きく違います。この記事では、日本人の求人が多い職種ごとに、仕事の内容、給与の目安、就労パスと資格のポイントを整理します。給与の目安は MOM の職業別賃金調査(2025年6月、シンガポール国民・永住者の月の総支給額の中央値)です。

先に知っておきたい共通のポイント

  • 日本人は Work Permit の対象国に含まれないため、どの職種でも基本は EP か S Pass(または DP-WP・LTVP の LOC など家族としての就労)になる
  • S Pass の最低月給は S$3,300 から(年齢で上がり、45歳以上で S$4,800)。2027年1月からの新規申請は S$3,600 から
  • EP の最低月給は23歳以下で S$5,600(2027年からは S$6,000)。さらに COMPASS で40点以上が必要
  • 職種の給与相場が S Pass・EP の基準より低い場合、会社は相場より高い給与を払う必要がある
職種ごとの給与の目安と、主に使う就労パス
職種給与の目安(中央値、S$)主な就労パス
飲食(シェフ・店長)3,650〜3,900S Pass
飲食(ホール・調理スタッフ)1,600〜2,500S Pass(相場より高い給与が必要)
美容師・エステティシャン1,600前後S Pass(相場より高い給与が必要)
保育士4,062S Pass・EP
塾・語学の講師4,100前後S Pass・EP
旅行(予約・カウンセラー)3,500S Pass
事務・カスタマーサービス2,300〜4,500S Pass(職種・給与による)
営業(エグゼクティブ〜マネージャー)5,000〜10,000EP・S Pass
経理・人事4,300〜6,000EP・S Pass
IT・エンジニア4,600〜8,200EP

この給与は現地の人の相場です。外国人の給与の公式統計はありません。求人を見るときは、提示された固定月給が自分の年齢の S Pass・EP の最低月給に届いているかを必ず確認しましょう。

年齢別の最低月給をチェックする →年齢・業種・申請の時期から、EP・S Pass の基準額がわかります。

飲食(和食店・日本食レストラン・カフェ)

シンガポールには和食店や日本発のチェーン店が多く、日本人のシェフ、店長、ホールスタッフの募集があります。日本の調理技術や接客、日本人の顧客への対応が評価される分野です。

  • 給与の目安:シェフ S$3,650、レストランマネージャー S$3,900、キッチンの責任者 S$4,517、コック S$1,897、ウェイター S$1,600
  • 就労パス:現場の職種は相場が S Pass の基準より低いため、日本人の採用はシェフや店長など、S$3,300 以上を払える役職が中心
  • 資格:食品を扱う人は、食品衛生の講習(WSQ Food Safety Course Level 1)の修了が必要。約6時間の講習と1.5時間の評価で、最初の再講習は5年以内
  • 会社側:飲食店が外国人を雇うには、SFA(食品庁)の営業許可を持っていることが条件

食品衛生の講習を日本語で受けられるかは、公式情報で確認できませんでした。講習は英語で行われることを前提に、応募先に受講の段取りを確認しておくと安心です。

美容(美容師・ネイリスト・エステ)

日本人が経営するサロンや、日本の技術を売りにするサロンでは、日本人の美容師・ネイリスト・エステティシャンの募集があります。日本人の顧客の多い地域では、日本語でカウンセリングができることが大きな強みです。

  • 給与の目安:美容師 S$1,600、エステティシャン S$1,618、ネイリスト S$2,050(いずれも現地の相場)
  • 就労パス:相場が S Pass の基準を大きく下回るため、日本人の採用は S$3,300 以上の給与での S Pass が前提。技術や指名客など、給与に見合う価値が求められる
  • 資格:美容師やエステティシャン個人の免許制度は、公式情報で確認できなかった。マッサージを提供する店舗は、店舗として警察の許可が必要

保育・教育(保育士・塾講師・日本語講師)

日本人の子ども向けの幼稚園・保育園、学習塾、日本語の教室などで、日本人の先生の募集があります。日本人家庭が多いシンガポールならではの仕事です。

  • 給与の目安:保育士・幼児教育の教員 S$4,062、個人の学習指導 S$4,164、語学講師(課外)S$4,124
  • 保育士:幼稚園・保育園で先生として働くには、ECDA(幼児教育の監督機関)の教育者認定が必要。英語の要件(IELTS Academic 5.5〜6.5 相当など)や、外国人向けの必須講習がある。2026年7月以降に取った海外の資格は、対面で評価された実習を含むものに限られる
  • 塾・教室:10人以上に教える私立の学校(塾やエンリッチメント教室など)は、先生一人ひとりを MOE(教育省)に登録する必要がある。応募先が手続きを行う

ECDA の認定には、外国語の先生の区分もありますが、日本語の先生がどの区分で扱われるかは公式情報で確認できませんでした。日本の保育士資格がどう評価されるかも含めて、応募先の園に確認してください。

旅行・観光(旅行会社・ホテル・ガイド)

  • 給与の目安:旅行の予約・カウンセラー S$3,500、ホテルの受付 S$3,100、ツアーガイド S$2,237、旅行会社のマネージャー S$7,240
  • ツアーガイド:お金をもらって観光客を案内するには、STB(観光局)のツアーガイドの免許が必要。21歳以上で、認定機関の120時間以上の講習と評価に合格する。外国人が新しく免許を取れるかは公式情報で確認できなかった
  • 旅行会社の日本人向けの窓口やツアーの手配は、日本語が評価されやすい仕事

事務・カスタマーサポート・秘書

日系企業の事務、日本語のカスタマーサポート、日本人の駐在員の秘書・アシスタントなどは、日本人の求人が多い職種です。英語を使う場面は職場によって違い、英語力の条件が比較的ゆるい求人もあります。

  • 給与の目安:一般事務 S$2,286、カスタマーサービス S$3,300、秘書 S$4,480、エグゼクティブ・セクレタリー S$5,500
  • 就労パス:一般事務の相場は S Pass の基準より低いため、日本人の採用は S$3,300 以上での S Pass が中心。DP-WP や LTVP の LOC で働く帯同家族・配偶者の人の応募も多い分野
英語が苦手でも働ける仕事 →職種ごとに英語を使う場面と、求人の英語レベルの読み方を解説しています。

営業・事業開発

日系企業の営業や、日本市場向けの事業開発は、日本語と日本のビジネス習慣を理解していることが強みになる仕事です。マネージャー以上は給与が高く、EP で働く人が多い分野です。

  • 給与の目安:事業開発エグゼクティブ S$5,084、技術営業 S$5,936、営業マネージャー S$8,559、事業開発マネージャー S$10,000
  • 就労パス:EP が中心。COMPASS の給与の項目は業種と年齢で基準が決まるため、応募先の業種も確認する
COMPASS の点数を計算する →業種・年齢・月給・学歴から、EP の40点に届くかの目安がわかります。

経理・人事・物流・購買

  • 給与の目安:アシスタント・アカウンタント S$4,364、会計士 S$5,968、人事担当 S$4,565、バイヤー S$4,842、物流・生産の計画担当 S$4,443
  • 日本の本社への報告や、日本の取引先とのやり取りがある仕事では、日本語と日本の会計・商習慣の知識が評価される
  • 就労パス:経験や年齢によって EP か S Pass。30代以上は EP の最低月給が上がるため、給与の条件をよく確認する

IT・エンジニア

  • 給与の目安:IT サポート S$4,586、Web・モバイルアプリの開発者 S$6,290、ソフトウェア開発者 S$7,808、プログラマー S$8,209
  • 就労パス:給与の水準が高く、EP を取りやすい分野。職種によっては、COMPASS で加点される不足職種リスト(SOL)に入っている
  • 日本向けのサービスを開発する会社や、日本の顧客のシステムを担当する仕事では、日本語が評価される

求人の「日本語必須」の読み方

シンガポールでは、公正な採用のガイドラインにより、求人で特定の言語の能力を求める場合は、その理由を書くことが求められています。また、国籍を条件にしたり、外国人を優先したりする表現は認められていません。そのため、きちんとした求人では「日本人歓迎」ではなく、「日本人の顧客に対応するため日本語が必須」のように、仕事上の理由とあわせて書かれます。

日本語を使う理由が書かれている求人は、入社後にどんな場面で日本語を使うのかが分かりやすく、仕事のイメージもつかみやすくなります。応募の前に、日本語と英語をそれぞれどのくらい使う仕事なのかを確認しておきましょう。

シンガポールの職種別の給与相場 →約50職種の月給の中央値と25〜75%の幅を一覧にしています。シンガポールの日本語求人を探す →就労パスや英語の条件で絞り込み、企業へ直接応募できます。

よくある質問

+日本人はシンガポールの飲食店でアルバイトできますか?

日本人は Work Permit の対象国ではないため、飲食店で働くにも S Pass か EP が必要です(ワーキングホリデーや、帯同家族の DP-WP などを除く)。S Pass の最低月給は S$3,300 からなので、アルバイトのような低い給与での就労はできません。

+日本の美容師免許はシンガポールで使えますか?

シンガポールで美容師個人に免許を求める制度は、公式情報で確認できませんでした。日本の免許や技術は、採用の評価や S Pass の申請で、経験や技術の裏づけとして役立ちます。

+日本の保育士資格でシンガポールの保育園で働けますか?

幼稚園・保育園の先生として働くには、ECDA の教育者認定が必要です。海外の資格は ECDA が審査し、英語の要件や外国人向けの必須講習もあります。日本の資格がどう評価されるかは、応募先の園と ECDA の案内で確認してください。

+英語が苦手でも応募しやすい職種は?

日本人の顧客を担当する接客、飲食、美容、日本語のカスタマーサポートなどは、日本語が中心の職場もあります。ただし契約書やパスの手続きなどで英語を使う場面はあるため、簡単な読み書きはできるようにしておくと安心です。

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